【コムデギャルソン タグ判別】品番からわかる年代・シーズン判定|COMME des GARCONS


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こんにちは。
ブランド古着のKLD USED CLOTHINGです。

60年代のブランド誕生以降、今も変わらず色褪せぬ人気を誇るブランドと言えば、COMME des GARCONS (コムデギャルソン)が挙げられるかと思います。

デザイナー・川久保玲さんが生み出す、唯一無二の世界観が何より魅力的なブランドです。

また、様々なブランドラインを持ち、種類やアイテムが豊富なところも一つの大きな特徴。

しかし、アイテムやラインが豊富すぎて、年式や品番の意味を見分けるのは難しい場合もありますよね。

今回は、COMME des GARCONS (コムデギャルソン)のシーズン識別について、

  • COMME des GARCONSとは?
  • タグに表示してある品番からわかる情報
  • 製造された時代からシーズンを特定する方法
  • 歴代のコムデギャルソンの人気コレクション

という形でご紹介していきたいと思います。

品番についてはお手元のお洋服で簡単に確認ができますので、ぜひ識別してみてください。

コムデギャルソン関連の販売商品はこちらから

コムデギャルソンとは

まずはじめに、コムデギャルソンというブランドについて、少しだけ紹介をさせてください。

「コムデギャルソン」というブランド名は、この記事をご覧の皆さまならご存じかと思います。

しかし、日本で最も有名なモードブランドでありながらその概要をはっきりと知っているという方は意外と少ないのではないでしょうか?

コムデギャルソンは1969年にデザイナーの川久保玲が設立、2020年の現在まで川久保玲自身がデザイン、経営をも担っています。

川久保がパリコレデビューを果たしたのは1981年。

色を多く使い、体のラインに沿った洋服が美しいとされていた時代に、黒一色で穴が開いた大きめのニットをモデルに着せ、「黒の衝撃」と世界から評されました。

以来、コムデギャルソンは、奇抜な発想によって常にファッション業界にセンセーションを巻き起こし続けています。

「どうやって着るの?」 「これってお洒落なの…?」

と、あまりにも日常着とはかけ離れたデザインに、一度見ただけでは着用の仕方さえわからない服なども珍しくはありません。

一筋縄ではいかない、着る者に「思考することを強いるスタイル」は今なお強烈です。
一見ハードルが高いブランドのようにも感じられますが、唯一無二のスタイルには熱烈なファンが多く、中古市場でも非常に人気なブランドなのです。

コムデギャルソンについて、概要や各ラインの詳しいことはこちらの記事もご参照ください。

ここからは、そんな人気ブランドのコムデギャルソンのシーズンをタグから識別する方法を説明していきます。

内タグからシーズンを推測する4ステップ

コムデギャルソンののシーズンを推測するためには内タグの情報が必須です。

お手元のコムデギャルソンの服のシーズンは、以下の4ステップで確認することができます。

  1. 内タグのAD表記からざっくり年代を確認する
  2. 品番からブランドラインを判定する
  3. 品番からシーズンを判定する
  4. 品番からアイテムの種類を特定する

年代によって、タグに記載されている情報が少し異なりますので、今回は実際のタグの写真を例に挙げながらお話ししていきます。

是非お手元に洋服を用意して読み進めてみてください!

Step1:内タグのAD表記から、ざっくり年代を確認する

まず、内タグをご覧ください。

今回の記事では、例として以下の2つのタグをみていきます。

例1例2

コムデギャルソンの内タグには大きく以下のような情報が順番に記載されています。

  • 品番
  • 素材表示
  • サイズ
  • 縫製責任者
  • AD表記(年式)
  • 製造国
  • 会社名

内タグからシーズン判定をする際に必要なのが、「品番」と「AD表記」です。

まずは、ざっくりとした年代をAD表記の方から割り出せるので、確認してみましょう!

AD表記とは、そのアイテムの製造年を表している表記です。

内タグの「責任者」の横に、[AD○○○○]という記載があります。(AD=Anno Domini)

AD表記が表しているのが製造年のため、AD=シーズン、と思いがちですが、それは違います。

春夏シーズンのモデルでいえば、前年度に制作されたものが、翌年1月以降に展開していくことがほとんどです。

ですので、例えば[AD2015]と記載されモデルであれば、「2015AWモデル」もしくは「 2016SSモデル」であることが推測できます。

ちなみに、AD表記に関してですが、この表記は1988年から始まりました。

ですので、AD記載のないモデルは必然的に1987年以前の製造モデル(1988SS以前)であると推測できます。

それでは、まずはAD表記に着目して、最初にあげた2つのタグをみてみましょう。

一つ目は、こちらです。

例1−2

2001年以降のギャルソンの内タグはこのような表記になっています。(以下①とする)

AD表記がAD2012ですね。

こちらは先ほど紹介したように、「2012SSモデル」「2012AWモデル」もしくは「2013SSモデル」であることが推測できます。

二つ目は、こちらです。(以下②とする)

例2−2

90年代のギャルソンの服に付いている内タグは2001年以降のものとは表記が少し異なります。

この場合は、AD表記はAD1995ですので、大まかなシーズンは1995AWモデルか、1996SSモデルであることが推測できます。

ここからは、品番から、ブランドラインやシーズンを判定する方法を紹介していきます。

ただし、2001年から品番表記が変わっているため、紹介する識別法に関しては2001年からのシーズンのみ適用可能となっております。

ですので、2012年のモデルである①の例を使って説明をしていきます。

90年代のシーズン判定につきましては最後に少し参考程度にですがご紹介しますので読み進めてみてください!

Step2:品番からブランドラインを判定する

まずは、品番から、どのブランドラインのアイテムかを判定します。

タグに記載されている品番の、最初のアルファベットがブランドラインを表わしています。

例1ブランドライン

①のタグには品番が、「PK-T068」と記載がありますので、最初のアルファベットは「P」です。

各アルファベットに対応するブランドラインを下記の表にまとめました。

ぜひ参考にしてみてください。

H COMME des GARCONS HOMME A PLAY COMME des GARCONS
P COMME des GARCONS HOMME PLUS 1 BLACK COMME des GARCONS
D COMME des GARCONS HOMME DEUX R robe de chambre COMME des GARCONS
S COMME des GARCONS SHIRT 3 noir kei ninomiya
R COMME des GARCONS COMME des GARCONS I JAN COMME des GARCONS
J JUNYA WATANABE COMME des GARCONS V THE BEATLES COMME des GARCONS
W JUNYA WATANABE COMME des GARCONS MAN E GANRYU
W eye JUNYA WATANABE COMME des GARCONS B COMME des GARCONS parfums
S CDG O wallet COMME des GARCONS
T TAO / tricot COMME des GARCONS

上記の一覧表から①のアイテムは「P」で始まるので、COMME des GARCONS HOMME PLUS であると識別できます。

Step3:品番からシーズンを判定する

次は、春夏か秋冬か、といった細かなシーズンの判定を行います。

2001年以降の品番では、2番目のアルファベットがシーズンを表わしています。

例1シーズン

タグ①の「PK-T068」の場合は「K」ですね。

各アルファベットに対応するシーズンに関して、以下の表にまとめました。

2001SS A,B 2001AW C,D
2002SS E,F 2002AW G,H
2003SS I,J 2003AW K,L
2004SS M 2004AW N
2005SS O 2005AW P
2006SS Q 2006AW R
2007SS S 2007AW T
2008SS A 2008AW B
2009SS C 2009AW D
2010SS E 2010AW F
2011SS G 2011AW H
2012SS I 2012AW J
2013SS K 2013AW L
2014SS M 2014AW N
2015SS O 2015AW P
2016SS Q 2016AW R
2017SS S 2017AW T
2018SS A 2018AW B
2019SS C 2019AW D
2020SS E 2020AW F
2021SS G 2021AW H
2022SS I 2022AW J
2023SS K 2023AW L
2024SS M

上記の表より、①のタグの品番からは、2013SSだとわかります。

Step4:品番からアイテムの種類を特定する

最後にアイテムを特定しましょう。

品番の数字の前のアルファベットはアイテムの種類を表わしています。

例1アイテム

「PK-T068」ですと、数字の前はTです。

アイテムの種類の記載には、以下のようなものがあります。

T
Tシャツ
N
ニット
P
パンツ
J
ジャケット

従って、品番の数字の前のアルファベットはTなので、このアイテムがTシャツだと判別ができます。

以上のような流れから、①のタグのアイテムは、品番がPK-T068であることから、

2013SS[COMME des GARCONS HOMME PLUS]のTシャツである事がわかります。

90年代のアイテムの識別は…?

さて、この判別法は2001年以降のアイテムに適応可能となっておりますが、二つ目の例のような90年代の識別は同じような判別法を用いることはできないとお伝えしました。

例2判別

90年代のものだとわかった②のタグの品番は「GS-10012M」です。

品番に書いてる情報としては、最初のアルファベットがブランドライン、2番目がアイテムの種類、最後のアルファベットがサイズとなっています。

ですので、今回の例の場合は、

G
COMME des GARCONS(ブランドのライン)
S
スカート(アイテムの種類)
M
Mサイズ(サイズ表記)

というように判別をします。

ブランド服の査定はこのようなアイテムの詳細や販売額などを基準にして行われています。

コムデギャルソンの伝説的なコレクション

さて、ここまで、どのようにシーズンを特定するかをお話ししてきました。

はじめにお話ししたように、唯一無二のスタイルを貫いてきたコムデギャルソンのシーズンには、様々なものがあります。

コムデギャルソンは毎シーズンのコレクションにテーマがあり、タイトルが付けられています。

年数が経っても愛され続け、高く評価されるコレクションや、伝説的なコレクションも数多くあり、これらのアイテムは、中古市場でも高価で取引されています。

今回は、特に当店でも高くお値付けさせていただいているシーズンのアイテムをご紹介いたします!

もちろん、こちらで紹介するもの以外にも、中古市場で高く評価されているアイテムはたくさんございますので、もし気になるお品物がございましたらお気軽にご相談ください!

1997SS「ボディミーツドレス・ドレスミーツボディ」

黒の衝撃、ボロルックなどと言われ、ファッション界にセンセーションを巻き起こしたコムデギャルソンが、更なる衝撃を与えたコレクションです。

ストレッチ性の強いギンガムチェックや無地の生地にいびつな詰め物をして、体のあらゆる個所が隆起し、変形したようなある種のグロテスクささえ感じるようなコレクションでした。

もちろん店頭でも販売され、それらのアイテムは貴重なものとして現在も中古市場で高く評価されています。

なお、販売された際には詰め物は無しで販売されていたようです。

ですから、もしお手元にストレッチ性の強い生地で出来たコムデギャルソンのカットソー及びドレスがあれば、このシーズンのアイテムの可能性があります。

年式が97年らしき物がありましたら貴重な「こぶドレス」と呼ばれる名作であるかもしれません。

ボディミーツドレス・ドレスミーツボディ

2001AW「タブーを超えて」

「ギャルソン流のセクシーな表現にチャレンジしている」と評されるコレクションです。

透け感のあるレースや、光沢のあるサテンのような生地を使用したランジェリーのようなピース、千鳥格子の生地に凝った刺繍を落とし込んだものなど特徴的なアイテムで展開されました。

上質なベロア生地と千鳥格子をドッキングさせたコートなど、日常使い出来るアイテムの中に川久保玲のエッセンスが溶け込んだ服たちは色褪せない価値を感じさせます。

タブーを超えて

2004AW「ダークロマンス」

全体的に黒を基調としたコレクションです。

光沢感のある生地に大胆にギャザーを寄せたり、フリルをあしらったものや、ドレッシーなテーラードジャケットを変形させたようなアイテムが、どこかゴシックでロマンティックな印象ですよね。

ショーで発表されたような羽のついたアイテムや、大きなフリルモチーフのついたものは特に評価が高く、中古市場でも高値で取引される傾向があります。

ダークロマンス

2010SS「反骨精神」

コムデギャルソンを象徴するかのような、ずばり「反骨精神」をテーマにしたコレクション。

ギャルソンお得意のドット柄を基調としたワンピースや、オフホワイトの透け感のあるシフォンのドレスなど一見女性らしいモチーフに拘束具、もしくは鎧のようにコーディネートされたレザーのパーツが印象的です。

肩に装着する形のレザーアーマーやトップスなどは現在でも中古市場で探している方の多いアイテムです。

反骨精神

2012AW「二次元」

平面的な生地を縫い合わせただけ、のような二次元的なパターンが特徴のコレクションです。

ギャルソンらしい少し違和感を感じさせるパターン(ウエストの辺りに突起のようなものを備えたジャケットなど)を前後に縫い合わせたアイテムや、ハリのある生地で円形を繋ぎ合わせたようなトップスはかなりインパクトが強く、中古市場でも高値で取引されています。

2014SS「服でない服」

ギャルソンらしい冒険心に溢れたコレクションです。

「新しいものをつくるにあたって、服作りはさておいて、服ではないものを作りました」という川久保氏の言葉は衝撃的でした。

言葉の通り、複雑なカッティングを施したものや綿(?)を詰めて隆起させたモチーフを付けたものなど、オブジェのような美しさのあるアイテムが多数登場しました。

ボンテージ風のジャンパースカートなどは日常着に落とし込んでもインパクトのあるアイテムで、中古市場での評価の落ちない品のひとつです。

服でない服

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ここまで読んでくださった方へ


引用元 小宮山書店

数多くのブランドラインを抱えるとともに、長年の間愛されているブランド、コムデギャルソン。

デザイナーであり経営者である川久保玲氏の、鮮烈で激しいパンク精神を軸に展開するコレクションの数々は、「洋服」である事を超えて我々に問いかけ、魅了します。

そんなコムデギャルソンの虜になってしまう人は多く、中古市場でも変わらぬ人気を誇っています。

長い歴史の中で作られた洋服の数々は、持ってはいても実は自分のアイテムの年代がわからなかったという事も多々あると思います。

これを機に、お手持ちのアイテムの年代がいつなのかをチェックしてみてください!

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