
引用instagram@hermes
こんにちは。ブランド古着のKLDです。
ラグジュアリーブランドのロゴには、それぞれの歴史や伝統が込められています。
創業からの歩みとともにロゴも進化を遂げ、ブランドの象徴として確立されてきました。
今回は、そんなラグジュアリー系ブランドのロゴの由来を5つご紹介していきます。
ブランドの歴史やブランド名の由来も解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。
VERSACE
VERSACE(ヴェルサーチェ)は、1978年にイタリアでジャンニ・ヴェルサーチェさんが立ち上げたラグジュアリーブランドです。
「バロッコ柄」と呼ばれる華やかで装飾的なバロック様式からインスピレーションを得た柄が特徴的で、豪華で贅沢な印象を与えるこのデザインは、多くのVERSACE製品に使用されています。
VERSACEというブランド名は、創業者であるジャンニ・ヴェルサーチェさんの姓から名付けられました。
1978年、ジャンニさんは自身の名前を冠したブランド「ジャンニ・ヴェルサーチェ」を設立し、ミラノのスペガ通りに最初のブティックをオープンしました。
その後、ブランド名は「ヴェルサーチェ」へと簡略化されています。
なお、日本では長らく「ヴェルサーチ」と表記されていましたが、2018年に正式に「ヴェルサーチェ」に統一されました。
また、VERSACEのロゴには、ギリシャ神話に登場するメドゥーサがモチーフとして採用されています。
メドゥーサが印象的な現在のロゴ 引用1000logos
ジャンニさんは、メドゥーサの大胆で力強いイメージに魅了され、このデザインを選んだそう。
設立当初は「ジャンニ・ヴェルサーチェ」という文字だけのシンプルなロゴでしたが、1993年に現在のメドゥーサをモチーフにしたデザインへと生まれ変わりました。
その後、1997年と2008年にもデザインの微調整が行われ、現在のロゴへと定着しました。
このように、VERSACEは伝統的な要素を大切にしながら、時代とともに新しい魅力を加え続けているのです。
BURBERRY
BURBERRY(バーバリー)は、1856年にイギリスでトーマス・バーバリーさんが立ち上げたラグジュアリーブランドです。
キャメル色の地に黒・白・赤のラインで構成された「バーバリーチェック」は、ブランドを象徴するデザインとして世界中で親しまれています。
BURBERRYというブランド名は、創業者であるトーマス・バーバリーさんの姓から名付けられました。
1856年の創業時、トーマスさんは「T. Burberry Sons」という名前で洋服店を開店し、その後「Thomas Burberry & Sons」へと社名を変更。
1990年代まで、ブランド名は「Burberry’s」として広く知られていました。
そして1999年、ブランドのロゴは「Burberry’s」から「BURBERRY」へと一新されます。
1968~1999年まで使われていた“Burberry’s”ロゴ 引用1000logos
1999年に刷新された“BURBERRY”ロゴ 引用1000logos
この変更には、グローバル戦略の一環という大きな目的がありました。
1990年代後半から2000年代初頭にかけて、多くのラグジュアリーブランドが世界市場への進出を加速させており、BURBERRYもその流れに合わせてブランド名を変更したのです。
また、1901年にBURBERRYの社会的地位が高まると、より多くの人々にブランドを身近に感じてもらうため、新しいロゴデザインが考案されました。
1901~1968年まで使われていた初期のロゴ 引用1000logos
有名な馬上の騎士のロゴは一般公募によって選ばれ、以下のような意味が込められています。
- 騎士:名誉
- 盾:保護
- 槍:改革
- 旗に書かれた「Prorsum」: ラテン語で「前進」を意味し、ブランドの前向きな精神を表現
このロゴはロンドンの美術館、ウォレス・コレクションに収蔵されている、13~14世紀の鎧からインスピレーションを得たとされています。
その後、BURBERRYのロゴは2度の変更が行われました。
2018年にリカルド・ティッシさんがクリエイティブディレクターに就任した際、グラフィックデザイナーのピーター・サヴィルさんがデザインした新ロゴを発表。
2018年からのロゴ 引用1000logos
伝統的な騎士のシンボルを削除し、サンセリフ体の大文字で「BURBERRY」と表記し、「LONDON ENGLAND」の文字を追加したシンプルなデザインとなりました。
そして2023年、ダニエル・リーさんが新クリエイティブディレクターに就任すると、1901年に作られた馬上の騎士のロゴを復活させ、伝統を大切にしたデザインへと生まれ変わりました。
騎士を復活させた現在のロゴ 引用1000logos
このように、BURBERRYはブランド名やロゴを時代に合わせて変化させながら、歴史ある魅力を大切にし続けています。
LOEWE
LOEWE(ロエベ)は、1872年にスペインでエンリケ・ロエベ・レスベルグさんによって設立されたラグジュアリーブランドです。
小さな皮革工房としてスタートしましたが、1905年にスペイン王室に紹介され、アルフォンソ13世から王室御用達の称号を授かりました。
これを機にスペインを代表するラグジュアリーブランドへと成長し、1996年にはLVMHグループの傘下に入ります。
LOEWEというブランド名は、創業者であるエンリケ・ロエベ・レスベルグさんの姓から名付けられました。
日本では「ロエベ」と呼ばれていますが、正式な発音は「ロエヴェ」です。
これはドイツ語が起源で、ドイツ語の”w”は”v”の音になることに由来しています。
実際にLOEWEは2024年3月、ブランド名の発音とスペルについてコミカルに描いた短編フィルム《長年の混乱》を公開。
この動画は「ロエヴェ」の発音の難しさをコンテスト風に演出し、 登場する衣装は全てLOEWEのためファッションとしても楽しむことができます。
そして、LOEWEの象徴的なアナグラムロゴは、1970年にスペインの画家ビセンテ・ベラさんがデザインしました。
初期のアナグラムロゴ 引用glamobserver.com
4つの『L』が絡み合う独特のアナグラムデザインは、革に焼印を押す際に使用される「ブランディングアイアン」からインスピレーションを得ています。
このロゴは、バッグや財布などの革製品に印字され、最高級レザーの品質保証マークとしての役割も担っています。
また、このロゴマークは2014年のブランドのリブランディングに伴いアップデートされました。
2013年9月にジョナサン・アンダーソンさんがLOEWEのクリエイティブディレクターに就任。
2013年にアップデートしたアナグラムロゴ 引用wallpaper.com
これを機に、ブランドは「過去、現在、未来」をテーマとした変革を開始し、パリのデザインスタジオM/M(Paris)によって、現在のより洗練されたアナグラムロゴになりました。
このように、LOEWEのロゴは最高級レザーの証として重要な役割を果たしています。
HERMES
HERMES(エルメス)は、1837年にフランスでティエリー・エルメスさんが設立したラグジュアリーブランドです。
高級馬具工房として創業し、ナポレオン3世やロシア皇帝を顧客に高品質な馬具を製作していました。
その後、交通手段が馬車から自動車へと移行する時代の変化を先読みし、鞄や財布などの皮革製品へと事業を転換。
これにより、皮革製品を中心とした世界有数のラグジュアリーブランドへと成長しました。
HERMESというブランド名は、創業者であるティエリー・エルメスさんの姓から名付けられました。
また「エルメス」は、ギリシャ神話における使者と商業の神の名前でもあることから、皮革製品を製造・販売するブランドにふさわしい名前となっています。
HERMESのロゴは1950年代に導入され、馬車と馬、そして従者が描かれています。
それぞれには以下の意味が込められています。
- 馬車:HERMESの製品
- 従者:職人
- 描かれていない御者:お客様
馬車に誰も乗っていない理由は、「HERMESは最高品質の製品を用意しますが、それを使いこなすのはお客様ご自身です」というメッセージが込められているためです。
このロゴデザインは、フランスの画家アルフレッド・ド・ドルーさんの絵画「le Duc Attele, Groom a L’Attente(馬車を待つ従者)」からインスピレーションを得て作られました。
ロゴの着想源となったアルフレッド・ド・ドルーの「le Duc Attele, Groom a L’Attente」引用canyoupleasespellgabbana
このように、HERMESのロゴには最高品質の製品を提供する職人の誇りと、その価値を引き出すお客様への敬意が表現されています。
Vivienne Westwood
Vivienne Westwood(ヴィヴィアン・ウエストウッド)は、1971年にイギリス・ロンドンで、ヴィヴィアン・ウエストウッドさんが設立したラグジュアリーブランドです。
パンクファッションの先駆者として、従来のファッション界に新風を吹き込みました。
当時の若者たちの反抗精神や社会への不満を表現するパンクスタイルは、既存の価値観に挑戦する新しい文化として広く浸透していきました。
Vivienne Westwoodの特徴的なロゴ「ORB(オーブ)」は、1986年に正式に採用されました。
このロゴが生まれた経緯は、ブランドの歴史と深く結びついています。
1985年頃、イタリアで創作活動をしていたヴィヴィアンさんは、王室をテーマにしたコレクションを制作中でした。
チャールズ皇太子が余暇に着るようなニットセーターをデザインしていた中で、イギリス王室の象徴である「オーブ(天球)」を取り入れていました。
このデザインを見たカルロ・ダマリオさん(後のVivienne WestwoodのCEO)が、「伝統を未来に繋げる」というブランドの理念を表現するロゴとして提案。
アイテムに用いる際は黄色や青などの明るい色がよく使われます。引用viviennewestwood
1986年に正式採用され、以降すべてのコレクションで使用されています。
オーブロゴは、イギリス王室の宝冠に見られる伝統的なシンボルに、土星の環を模した革新的な要素を組み合わせています。
ハリスツイードのロゴデザイン 引用global-style.jp
同じくオーブをモチーフとしたHarris Tweed(ハリスツイード)のロゴとは異なり、Vivienne Westwoodは「衛星」を加えることで、伝統と革新の融合を表現しました。
このようにVivienne Westwoodのロゴには、イギリスの伝統への敬意と未来へ向かう革新性が込められています。
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ここまで読んでくださった方へ
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
ブランドには様々なロゴがあり、普段あまりにも見慣れているものだとその由来を考えることすら忘れてしまいますよね。
今回はラグジュアリー系ブランドのロゴに絞ってその由来をお話してきました。
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