みなさんこんにちは。ブランド古着のKLDです。
鮮やかなインディゴ染めやリラックスムード漂うアイテムなど、ほかの日本ブランドとは一線を画すものづくりを貫く45rpm studio。
これまで独自のコンセプトを持たせた多彩なブランドラインを展開し、多くのファンを魅了してきました。
今回は、
- 45rpm studioってどんな会社?
- 45rpm系列のブランドたち
- 中古相場について
という形でお話していきます。
45rpm系列のブランドラインと、各ブランドを運営している45rpm studioってどんな会社?について解説していきます。
目次
45rpm studioとは?
45rpm studioは、45RやUmii908、R by 45rpm…などを擁する株式会社です。
設立は1978年。
45rpmの発足当初は「古きよきアメリカの服」というテーマで、アメカジ風味の強めな展開で運営していました。(ターゲット年齢も今よりやや若年層向けだったといえます。)
会社の歴史も長くなり、時代に合わせてさまざまなブランドラインが展開され、現在は“アメカジ”というより“ナチュラル”や“和”なイメージが強くなっています。
各ライン、異なるコンセプトを持っていますが、藍染めやインド綿などの生地、染色やゆったりとしたシルエット、コンセプチュアルな商品などが印象的なブランド展開となっています。
また、ブランドラインの展開とは別に、イタリアのレザーブランドである「アンリー・クイール(HENRY CUIR)」の独占輸入販売権も持っていました。
しかし、2018年にHENRY CUIRは日本からは撤退し、45rpmの店舗での取り扱いも終了しています。
現在、会社設立当初よりもブランドのターゲット層は広くなり、より幅広い年齢層に愛されるブランドを擁する企業となっています。
45rpm系列のブランドライン
ここからは、そんな45rpm studioが擁する各ブランドラインについてお話します。
会社の長い歴史の中で、さまざまなブランドが生まれ、現在は終了しているブランドもありますが、ほぼ全てのブランドを網羅して紹介していきます。
現在、展開しているブランドライン
45R
現在のメインライン。
元々は前述の45rpmが出発点となり、さまざまなブランドラインが統合し、1本化していくタイミングで『45R』というシンプルなブランド名に立ち戻ってきたそうです。
『R』の部分には、ブランドとしてものづくりをする上で大切にしているルーツ(根っこ)という意味も込められているそう。
ブランド初期の頃からの藍染めのイメージはそのままに、デザイン的にはアメカジ路線だった雰囲気よりも「和」の印象が強くなってます。
2000年に海外初進出となったニューヨーク店を皮切りに、パリや中国、台湾などにも出店。
ブランドとして海外展開はおこなっていましたが、2017年、クールジャパン機構からファッションブランドで初めて出資を受けたというニュースもとても話題になり、名実ともに海外に向けて日本の丁寧な服作りを広めていくブランドとして認められたといえます。
デザインの特徴としては、生地や縫製に非常にこだわった丁寧なものづくりと、ゆったりしたシルエットなどが基本。
「比古比女(ひこひめ)」「おこめデニム」「歳時記シリーズ」…など、非常にコンセプチュアルなネーミングにもこだわった印象的なシリーズ展開も特徴です。
「ギマニット」などのオリジナル生地も45Rの売り。
コットンの糸をこんにゃく糊でコーティングし、麻のような感触を出した「擬麻」ニット 引用wear.jp
「心地よさ」をブランドとしての大きなテーマとしている、45Rらしい生地がたくさんあります。
こだわった生地、縫製はとても着心地がよく、デザイン、コンセプトにもしっかりとこだわりがあり、一度45Rに魅了されてしまった人はなかなか抜け出せない、唯一無二の魅力のあるブランドといえるのではないでしょうか。
Badou-R
Badou-Rは、1999年に東京・南青山7丁目に45rpmの本店としてオープンし、後にブランド名となりました。
南青山7丁目は、江戸時代、旅人が馬と一緒に一息つく水呑み場がある自然溢れる場所でした。
その背景から「バドゥ・アール(Badou-R)=馬道・在る」という意味を持たせたブランド名にしたそう。
まるで料亭のような雰囲気の初代Badou-R本店 引用 imachika.com
45Rにとって最高峰にあたる本店であると同時に、ネイティブで力強いものづくりへの姿勢を大事にしたいと願う45Rの象徴的な存在でもあります。
現在、本店は南青山6丁目に移転し、日本建築の素材や工法を用いつつ、現代性を取り入れた重厚な佇まいのお店として存在しています。
移転後のBadou-R本店 引用45r.jp
45R系列の中でも特に雰囲気のある店舗なのではないでしょうか。
そしてBadou-Rの注目したい点といえば、素材・型・付属品を選べるセミオーダーデニム。
会社として、ものづくりに真摯に向き合ってきたからこそ実現できるビスポークサービスです。
しかし、このサービスは2024年に休止したとのこと。
再開する場合は、ホームページや公式インスタグラムなどで告知するそうです。
2002年には西の本店となるBadou-R京都店が誕生 引用45r.jp
こちらのブランドは現在も継続中です。
過去に展開していたブランドライン
45rpm
1977年、45rpm studioが一番初めに立ち上げたブランド。
「古きよきアメリカの服」をコンセプトに、アメカジをベースに、どこか可愛らしくポップな印象をプラスしたアイテムを展開。
80年代、チェッカーズのメンバーの衣装をプロデュースしたり、メンバーがプライベートで愛用していたり…など、当時の時流もあり、10〜20代のユーザーに非常に高い人気を誇っていました。
デザイナーは井上(太田)保美さん。
井上さんは、ブランド立ち上げ当時から現在に至るまで、45rpm(45R)のデザインを担当しています。
デザイナー、井上保美さん 引用 kurashi-to-oshare.jp
デニムの印象の強いブランドですが、意外にも初めて5ポケットデニムを発売したのは1991年。
当時、デニムパンツは大量生産品というイメージが強く、45rpmのような規模のブランドが1つ1つにこだわって丁寧にデニムパンツを作るということはとても珍しかったそうです。
手作業で丁寧に染めたデニムに使用する藍色の糸 引用instagram@45r_official
また、インディゴ染めが主流のデニムの世界で「藍染め」をデニムパンツに使用したのも45rpmが初めと言われています。(藍染が天然染料を使うのに対し、藍によく似た色合いの化学染料を使って染められるのがインディゴ染めです。)
2000年に海外第1号店をニューヨークに構えた際には、藍染のデニムパンツを発表。
「プレミアムジーンズ」として非常に高い評価を受けたとのことです。
藍染デニム「再び6.5藍の空比古比女(濃)」 引用 45ronlinestore.jp
それ以降、藍染の深い色合いは、45rpm(45R)のテーマカラーとなったのだそうです。
その後、他のブランドラインなどと統合されたのち、現在は45Rというブランド名で展開しています。
Pâte à chou
1970年代後半~1980年代初頭頃に誕生したガーリーなブランド。
スタンダードな服が好きな一方で、レースやギャザーたっぷりのお姫様っぽい服も好きだったデザイナーの井上保美さんが、当時の45rpmのボーイッシュ寄りな製品に満足できず立ち上げたのが、このPâte à chou(パトアッシュ)です。
当時は渋谷のPARCOなど、ヤング向けのお店で展開していました。
現在ブランドは終了していますが、2022年に会社設立45周年を記念し、特別コレクションとして1年という期間限定でPâte à chouが復活しました。
45rpm BOYS
1978年、45rpmのメンズラインとして登場したブランド。
現在の45Rは主にユニセックス展開で男女ともに1つのラインに統合されていますが、当時の45rpmはレディース展開のみだったため、こちらのラインで明確にメンズラインを分けていたようです。
1986年に「NORTH MARINE DRIVE」というブランドに発展し、こちらのブランドは終了しています。
NORTH MARINE DRIVE
前述の「45rpm BOYS」が発展したメンズラインのブランド。
イギリスにある「NORTHMARINDRIVE(ノースマリンドライブ)」という道の名称を、そのままブランド名にしています。
ノースマリンドライブは海岸沿いにある、どこか哀愁漂う道で、その海岸沿いの哀愁さを服に表現しています。
アメカジ的な雰囲気を残したチェックのシャツや、モッズなどのオーバーサイズでカジュアルなアイテムを展開していました。
2000年に「45rpm」と「NORTH MARIN DRIVE」が統合した「45rpm&」が登場し、ブランド自体は終了しています。
45rpm&
「45rpm」と「NORTH MARIN DRIVE」が統合し、2000年に生まれました。
フィッシャーマンズワーフ(サンフランシスコにある漁業の町)で、漁師たちが日常的に使う大事な道具である「ロープ」からインスピレーションを得て誕生したブランドです。
レディース・メンズラインが統合され、実質的なメインラインになったのがこのラインといえます。
ブランドロゴの『&』はロープでかたどっており、今までの45rpmを新しい出会いと結び、進化し続けたいという会社の期待と約束が込められているそう。
現在、ブランドとしては終了しています。
R by 45rpm
「45rpm&」の誕生とともに生まれた、藍とインディゴを中心としたブランドです。
「歴史とその時代に生きた人々の想い、世代から世代へと連なる想い。」
そんなルーツを大事にしたいという気持ちが、「R(Root Line)」を作るきっかけになったそう。
先人達が生み出した伝統技術へのこだわりはもちろん、着飾るのではなく自然体でいられる日常着への探求心が込められています。
アイテムは、藍染めとインディゴ染めにこだわったラインナップが特徴。
デニムパンツはもちろん、カットソー、スウェット、ジャケット、ワンピース、スカート…などメンズ・レディースの様々なアイテムが藍とインディゴの色に染められています。
現在は、コンセプトごと45Rに統合され、ブランドとしては終了しています。
Umii908
2005年に誕生したブランド。
ウール、リネン、コットンなどを使用し、南イタリアの漁師が着ているようなジャケットやTシャツ、ハワイのアロハシャツなど、“海”を連想させる素朴なラインナップが特徴です。
現在は45Rとして統合され、ブランド自体は終了しています。
しかし、「908」という名前でブランドコンセプトを受け継ぎつつ、ユニセックス向けのコレクションとして展開しています。
45′ AI INDIGO
2008年に登場したブランド。
スタンダードで永く着られるような服を、オーガニックコットンを使用して作っていたラインです。
こちらも45Rと統合され、現在ブランド自体は終了しています。
しかし、45Rのオンラインページなどを見ると「45R」の中に「AI・INDIGO」というカテゴリのアイテムが展開されているため、ブランドコンセプトを受け継ぎつつ展開しているのかもしれません。
サイジキR
厳密にいうとブランドではありませんが、「歳時記」をテーマにしたオリジナルの「歳時記シリーズ」を45Rの店舗で展開しているラインです。
歳時記とは、四季の事物や年中行事などをまとめた書物のこと。
その名の通り、サイジキRでは二十四節気にならい、年間24回、ショップの内装等を変えています。
「歳時記Tシャツ 人日」引用wear.jp
「歳時記度甘平プリントワンピース」 引用 wear.jp
それと同時に、季節ごとの植物や自然をテーマにしたスペシャルアイテムも展開し、熱い支持を集めています。
買取、中古相場について
ここまで、45rpm系列のブランドについてお話してきました。
ここでは、中古相場について少しだけお話していきます。
歴史とともに様々なラインを展開してきた45rpm系列のブランドは、中古市場でもとても高く評価されています。
ずっと長く使える、流行に流されないブランドコンセプトもあり、発売年にあまり影響を受けない要素もあるため、ブランド全体でやや古いものでも高い金額で取引される傾向があります。
年式の新しいものの方が評価されやすい傾向はありますが、多少古いものでも高く評価されるというのは、ブランドとしての芯の強さゆえといえるのではないでしょうか。
また、一旦終了してしまったブランドの中古市場での人気が盛り返すという珍しい現象も見られ、現在は終了してしまっている「Umii908」などは、リアルタイムでブランドが展開していた時よりも、中古市場の評価額が少し上がっている印象があります。
このように、様々なブランドラインが様々な形で長く愛されている、日本国内を見渡しても稀有なブランドのひとつが45rpm系列といえるのではないでしょうか。
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ここまで読んでくださった方へ
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
これまで、それぞれ異なるコンセプトを持たせたこだわりのラインを展開してきた45rpm系列のブランド。
KLDでも45rpm系列ブランドのお買取を強化しています。
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