Aldenってどんなブランド？｜オールデン

高品質な素材

引用 Alden

Aldenの靴は、厳選された素材によって作られています。

その代表格が「革のダイヤモンド」と称されるコードバンです。

馬の臀部から採取されるこの希少な革は、独特の艶と光沢を持ち、美しい経年変化を楽しめることで知られています。

コードバン 引用 somes

Aldenでは主にホーウィン社製のシェルコードバンを使用し、ブラックとバーガンディーの2色が主流となっています。

また、仔牛の革から作られるカーフスキンもよく使われており、きめ細かく柔らかな質感が特徴で優れた足馴染みをもたらします。

履き続けることでフィット感が増すこの素材は、ドイツやフランス、イギリスなど世界中から厳選されています。

カーフスキン 引用 leather-reform

そして、Aldenでは各モデルに最適な革を選定しています。
例えば、「V-tip Cordovan」はコードバンの美しい艶と特徴的な皺を活かしたモデルで、長期使用に耐える耐久性を誇ります。

一方、カーフスキンを使用した「Calf Penny Loafer」は、柔らかな履き心地と全天候型の実用性が特徴で、特に梅雨時期に重宝されるのです。

V-tip Cordovan 引用 ref

さらに、これらの高品質な素材は、熟練の職人技と組み合わさることで、長く愛用できる靴を生み出しています。

グッドイヤー・ウェルテッド製法を用いることで靴底の張り替えを可能にし、インソールとアウトソールの間にコルクを詰めることで快適な履き心地を実現しました。

そして、Aldenの靴が「歩くための高品質なギア」として多くのファンから支持される理由は、こうした素材へのこだわりと伝統的な製法にあるのです。

家族経営の継続

引用 lakotahouse

Alden社は1899年の創業以来、4代にわたる家族経営の伝統を守り続けています。

1931年に創業者チャールズ・H・オールデンさんが引退すると、経営権はターロウ家に引き継がれました。

当初オールデンさんの財務パートナーであったターロウ家は、それ以来90年以上にわたり同社の経営を担ってきました。

現在の経営者であるアーサー・ターロウ・Jr.さんのもと、Alden社は伝統を尊重しながらも時代の変化に適応する柔軟性を持っています。

そして、約100人の従業員が働く工場では、多くの革靴職人が2世代、3世代にわたって技術を継承しており、高品質な靴作りの伝統が受け継がれています。

当時の職人 引用 lakotahouse

中でも注目すべきは、社長自らが毎朝行う「アーサーチェック」と呼ばれる革材の品質チェックです。

この徹底した品質管理は、特にコードバンの検査において重要視されており、Alden社の製品に対する強い信頼につながっています。

また、Alden社の家族経営の特徴は、長期的視点に立った事業運営にあります。

短期的な利益追求よりも、品質と伝統を重視する姿勢が、140年以上にわたる同社の歴史と高い評価を支えているのです。

同時に、環境への配慮や持続可能な製品開発にも力を入れることで、現代のニーズにも対応しています。

次世代への継承も重要な課題として取り組んでおり、家族メンバーに対してはビジネススクールへの進学や業界内でのインターンシップなど、実務経験を積む機会が提供されています。
これにより、経営に必要なスキルを身につけた次世代が、将来の経営を担う準備が整えられています。

また、Alden社では職人の技術向上にも力を入れています。熟練職人による丁寧な手作業は、高品質な靴の生産に不可欠です。
この職人技術の継承と発展は、家族経営だからこそ可能になる重要な要素の一つといえるでしょう。

このように、Alden社の家族経営は、伝統的な靴作りの技術を守りつつ、時代の要請に応える柔軟な経営スタイルを実現しています。

そして、長年にわたる家族経営の継続が、Alden社の製品の品質とブランド価値を高め、高級革靴市場における同社の地位を確立しているのです。

医療用矯正靴の開発

モディファイドラスト 引用 beams

Aldenは医療用矯正靴の開発にも力を入れています。
1963年に導入された「モディファイドラスト」は、この分野に大きな影響を与えました。

始まりは1930年代にさかのぼり、Aldenが医療用シューズ会社を買収したことがきっかけでした。
この買収を通じて、オーソペディックシューズ用のラストの技術を取り入れ、一般の人々向けに改良を続けてきたのです。

モディファイドラストの特徴は、足のアーチを効果的にサポートする設計にあります。
土踏まずをしっかりと支える構造により、長時間履いても疲れにくい靴となりました。

引用 beams

また、細く絞られた土踏まずと広々とした足先という独自の形状で、快適さと機能性を両立しています。
さらに、内側に大きくカーブを描くシルエットを採用し、重心が内側に向かうように工夫されているのも特徴的です。

この優れた設計のおかげで、X脚や甲高、偏平足など、様々な足の形状に対応できるようになりました。
加えて、外反母趾やO脚、リウマチなどの悩みを持つ人々にも適した靴を提供しているのです。

そして、Aldenの医療用矯正靴の最大の特長は、医療用整形靴の機能性を持ちながら、見た目もエレガントに仕上げられている点にあります。
そのため、ビジネスシーンにもカジュアルシーンにも自然に溶け込むデザインとなり、使用者の日常生活の質を高めています。

このように、Aldenのモディファイドラストを使用した医療用矯正靴は、医学的知見と靴作りの技術を組み合わせた製品です。
足の健康に配慮しつつ、ファッション性も備えた靴は、多くの人々に快適な歩行と豊かなライフスタイルをもたらしました。

結果として、Aldenの取り組みは、靴が単なるファッションアイテムではなく、健康と密接に関わる重要な製品であることを示すこととなったのです。

「990」

引用 beams

Aldenのプレーントゥといえば「990」。

「990」はグッドイヤー・ウェルテッド製法で作られた外羽根式のバーガンディーカラーのシューズですが、色違いのブラックは「9901」になります。

木型は前述した万人向けのバリーラストが使われており、使用されている革は革の中でも最高級と呼ばれる、馬の尻部分を削って取り出すコードバンが使われています。

コードバンにしかないきめ細やかな艶や光沢は非常に高級感があり、正に一級品の名にふさわしい靴と言えるのではないでしょうか。

「54321」

引用 lastyle-shoes.shop

Aldenの躍進のきっかけとなったとも言われているモディファイドラストを使用したUチップシューズである「54321」。
材質はコードバンで有名な老舗、ホーウィン社製のコードバンを使用しており、カラーはこちらもおなじみのバーガンディ。

最も特徴的なポイントは、土踏まずをサポートするように設計されたアーチサポートです。

足型にフィットすることによって歩行が安定し長時間の歩行などでも疲れが出にくいように設計されています。

また、トゥとヒールにゆとりがある点も、足幅や足型で合う靴がなかなか見つからないとお悩みの方に嬉しい設計となっています。

これまでのAldenの歴史の中でも、外すことのできないモデルです。

「967」

引用 natoriya

Aldenのシューズといえばコードバンが有名ですが、「967」はコードバンに劣らず高級素材として知られているカーフスキンの素晴らしさが感じられるモデルになります。

「967」はいわゆるダービーシューズとも呼ばれる外羽根式のウイングチップシューズで、ドレッシーでエレガントな印象を与えます。

幅広の足型の人には少々きつく感じられるかもしれないので、バリーラストを基準にハーフサイズアップして選ばれるのが良さそうです。

少しクラシカルにスタイリングしたい時などにオススメなモデルです。

「986」

引用 lastyle-shoes.shop

甲部分のサドルに設けられた切込みからコインローファーやペニーローファーと呼ばれる　紐なしのシューズです。

使用しているラストはローファー専用のバンラストで素材はもちろんホーウィン社製のコードバンです。

小綺麗にまとめたい、カジュアルになりすぎない時など何かと活躍してくれそうな場面も多く、脱ぎ履きも簡単で使い勝手の良いのがコインローファーの特徴と言えます。

スニーカーから革靴へチャレンジしようと思われている方は、まずはローファーから慣れていかれると良いでしょう。

「1878」

引用 lastyle-shoes.shop

修道士（monk）が履いていたストラップとバックルで甲を固定する靴を起源とする、Aldenのモンクシューズです。

モンクストラップに、モディファイドラストという組み合わせを見ると、コンフォート感が強く感じられるかもしれませんが、それを配しても失われない高級感や品の良さはコードバンによるところかなといった印象です。

また、タッセルローファーのようにおじさんくさいと揶揄されがちなモンクシューズですが、こういったクセの強いアイテムこそお洒落心が問われるアイテムであり、人と違った個性的なテイストへのきっかけとなるのではと思います。