Church’sってどんなブランド?|チャーチ


引用instagram@churchs

こんにちは。ブランド古着のKLDです。

左右異なる形状のラスト(木型)を発明し、世界に革新をもたらした英国の老舗高級靴ブランド、「Church’s(チャーチ)」。

長い歴史の中で培ってきた伝統的な靴作りを貫きながら、時代に沿った新鮮なスタイルも提案し、進化を遂げているブランドです。

今回は、

  • Church’sとは
  • Church’sの歴史
  • ブランドの特徴
  • 名作モデル
  • 買取について

という形でお話していきます。

Church’sが気になっている!という方はもちろん、Church’sの買取についてお話もしていきますので、既にアイテムをお持ちで売却をお考えの方にも、ぜひご覧いただきたい記事となっています。

Church’sとは


引用instagram@churchs

Church’s(チャーチ)は、1873年にイギリス・ノーサンプトンにてスタートした歴史ある高級革靴ブランドです。

昔ながらの英国式の技術と、いつの時代にも愛されるクラシカルなスタイルを持ち、現在でも「憧れの高級革靴」という印象を与えています。

また、伝統的な靴作りを守りながらも、時代に応じたモダンなデザインを提案する姿勢も人気の理由の一つ。

正統派の英国靴として不動の地位を確立しており、日本をはじめ世界中に数多くのファンを抱えているブランドです。

Church’sの歴史

1873年に創業したChurch’sですが、その歴史の始まりは1617年まで遡ります。


アンソニー・チャーチ 引用bandessinee.com

1617年、創業者の曾祖父であるアンソニー・チャーチは、皮革や靴産業が栄えていたイギリスのノーサンプトンで小さな靴工房を始めました。

やがてアンソニーは靴職人の名匠として名を馳せるまで成長し、その技術は子孫に受け継ぐことに。

そして約250年後の1873年、曾孫のトーマス・チャーチが、妻のエリザと息子のアルフレッド、ウィリアムとともに正式に「Church’s」を創業しました。

その後1880年には、注文の増加に伴い、自社工場をロンドンのデュークストリートの広い敷地に移しました。

またこの頃、トーマスの息子であるウィリアムが、Church’sの大きな快挙となる「Adapted boots(アダプテッドブーツ)」を発明します。

「Adapted boots」は、“左の靴”と“右の靴”という革新的な発想を導入し、「幅・素材・ハーフサイズ」など前例のないモデルを用意したものです。

今でこそ当たり前である左右異なる形状の靴。


1700年代中頃~1800年前半頃の左右対称靴 引用myfootfunction.com

しかし、1800年代後半まで靴には左右の概念がなく、左右対称の同じ形をした靴を両足に履いていました。
その左右の区別を初めて取り入れたのがChurch’sだったのです。

これにより履き心地が飛躍的に向上し、1890年には海外進出を始められるまでに成長。
1907年にはアメリカとカナダでの販路を獲得しました。

その後、第一次世界大戦後の1921年には、ロンドンに初のブティックをオープンします。

第二次世界大戦中の1940年には、軍隊用の靴の製造も行っていたそう。

戦後の1950年代初頭には製造業者および小売業者を買収したことによって、イギリス国内でのブランドの存在感を高めていきました。

その後も、ビジネスマンやジェントルマンたちの間で支持を集め続け、品質とデザインの両面で高い評価を受けてきました。


引用pradagroup.com

そして1999年、Church’sはプラダグループに買収され、新たなスタートを切ることに。
この買収は、英国が誇る伝統工芸の技にプラダ社が強く惹かれたからだったそう。

プラダに加入後は、フォーマルシーンだけでなくファッションシーンでも愛されるブランドへと成長を遂げています。

Church’sの特徴

ここからは、Church’sの特徴についてお話します。

伝統的なクラフトマンシップ

Church’sの靴は、創業時から現在まで、昔からほとんど変わらない製法や技術を駆使して作り続けています。


グッドイヤーウェルテッド製法 引用union-royal.jp

中でも特徴的なのは、アッパーとソールを2回に分けて縫い付ける「複式縫い」を採用した「グッドイヤーウェルテッド製法」という、古くから存在する技法を用いているところ。

高級紳士靴でよく採用されるグッドイヤーウェルテッド製法は、複雑な構造で手間のかかる製法ですが、Church’sではブランド初期からこの製法を巧みに扱っています。

またChurch’sでは、革の切り返しから最後の磨き上げまで、250以上に及ぶ工程のほとんどを熟練した職人による手作業で行っています。

例えば、下描きもなくアッパー部分をミシンで縫ったり、飾りステッチを入れるために1902年製の機械を使いこなしたり、サイズやスタイルナンバーをライニングに書き込む緻密な作業をこなしたり…。


引用instagram@churchs

膨大な数の工程には、集中力を要する非常に細かい作業も多いため、正確なスキルを持った卓越した職人の手でも完成までに約8週間もかかるそう。

通常ノーサンプトンの他工場では、このような工程のほとんどを外注するそうですが、Church’sでは伝統的な職人技を継承することを大切にし、独自のクラフトマンシップを貫いているのです。

美しいフォルムを生み出すラスト(木型)

Church’sの靴に欠かせない要素の一つであるのが、クラシカルで美しいフォルムを生み出す「ラスト(木型)」です。
靴に左右の区別を初めて取り入れた、Church’sならではの古典的かつ独自的なラストには、いくつか名作とされているものがあります。

例えば、

  • 73(オーソドックスなノーズと絶妙なラウンドスクエアのラスト)
  • 81(カジュアルシューズでよく使用する全体的に丸みのあるラスト)
  • 100(クラシックとモダンを融合させたラスト)
  • 103(ノーズがやや長めでつま先にボリュームのあるラスト)
  • 136(シャープなフォルムでつま先が低めのコンパクトなラスト)
  • 173(現在のドレスシューズの主軸ラスト)

など

中でも1940年に誕生した「73」は、クラシックなラウンドスクエアでChurch’sを象徴するラストとして知られています。
伝説の「73」と呼ばれるほど高い人気を誇り、現在もなお多くのファンから支持されています。


ラスト73で作られたディプロマット 引用lastyle-shoes.shop

しかし、1999年にプラダグループが買収後、「73」は廃番になりました。


ラスト100で作られたコンサル 引用lastyle-shoes.shop

そんな「73」の後継モデルとして、プラダグループが「100」のラストを2000年に発表しました。


ラスト173で作られたチェットウインド 引用lastyle-shoes.shop

ただ、「100」のラストを用いて作られた靴は今ひとつ人気が出なかったため、プラダグループは「73」と「100」を融合した「173」というラストを完成させました。

Church’sの靴は、長い歴史の中でラストをも進化させ、時代に沿う靴を生み出してきたのです。

高品質かつ高機能なレザー

Church’sはレザーにおいても、その高い品質で広く知られています。

Church’sの靴で使用されている、代表的なレザーは以下の通りです。

  • カーフレザー
  • バインダーカーフ
  • ポリッシュドバインダーカーフ
  • スエードレザー
  • グレインレザー
  • コートバン

など

中でも、「雨の多いイギリスにおいて機能的に履けるように」と考案された「ポリッシュドバインダーカーフ」は、ラストに続くChurch’sの発明的存在です。


ポリッシュドバインダーカーフを用いた靴 引用british-made.jp

カーフレザーに樹脂コーティングを施しているため、優美な艶と耐水性、ケアの楽さに優れています。
上質なカーフレザーが生み出す繊細なシワ感と、コードバンに負けない圧倒的な艶感も魅力です。


コートバンを用いた靴 引用studiocbr.net

また、Church’sのレザーの定番といえば「ポリッシュバインダー」というイメージですが、最高峰レザーの「コートバン」を使用することも。
しかも、アメリカの有名老舗タンナーである「ホーウィン社」が製造しているコートバンを採用しているのだとか。

Church’sが長く愛される要因には、上質かつ徹底的にこだわったレザーの要素も含まれているのでしょう。

いつの時代にも馴染むクラシカルなデザイン

Church’sの特徴であり魅力であるのが、いつの時代にも馴染む、シンプルでタイムレスなデザインです。


引用instagram@churchs

そもそもChurch’sの靴はクラシックなデザインを基盤としているため、トレンドに左右されず、どの世代にも愛される本質的な雰囲気があるのです。
そのうえ、ビジネスからカジュアルまで、どんなスタイルにも合わせやすいといった汎用性もあります。


引用instagram@churchs

また、上質な革の質感や丁寧な縫い目、美しいフォルムなど、他ブランドとは一線を画す洗練されたディテールも魅力の一つ。

華美なデザインがなくても、長い歴史の中で培ってきた高い品質と技術力を反映するだけで、圧倒的な存在感を放つことができるのです。

そして、その気品漂うクラシカルかつシンプルなデザインは、履く人の品格さえも引き立ててくれるのです。

Church’sの名作

ここからは、数あるChurch’sの名作から特に人気・定番のモデルを厳選して紹介します。

Shannon(シャノン)


引用british-made.jp

シャノンは1970年の誕生以来、Church’sを代表する外羽根式のモデルとして高い支持を得ています。
そして、雨用の革靴の代表格でもあります。

アッパーにはポリッシュドバインダーカーフを使用しているため、雨雪を侵入させないだけでなく、ほとんどお手入れを必要としないケアフリー仕様になっています。

また、雨靴として雨雪やホコリの侵入を防ぐ仕組みは、他にも施されています。

例えば、アッパーとウェルトの隙間を防ぐ「ストームウェルト」や、ライニングとシュータンがつながった「袋ベロ」など…雨靴としてこれ以上ない性能を持っているのです。

さらに、シャノンの魅力は機能性だけではありません。

質の良い素材や、コバの張り出しとボリュームのあるプレーントゥが演出する、上品かつ無骨なルックスも大きな魅力です。

カジュアルなデニムスタイルはもちろん、フォーマルシーンでも足元に程よいボリュームを与え、洒落感のある印象を醸し出します。

“スーツスタイル×シャノン”の組み合わせは、「映画007」でジェームズ・ボンドが着用していたことでも有名ですね。

晴れの日だけでなく雨の日にも活躍する、持っていて損のない一足です。

Consul(コンサル)


引用british-made.jp

コンサルは、誕生から80年以上愛されるChurch’sの定番正統靴。

Church’sというブランドに留まらず、内羽根ストレートチップのシューズを代表する歴史的傑作と言われるモデルです。

そんなコンサルの魅力は、絶妙なバランスで仕上げたラストが生み出す、フォーマルシーンでの万能さです。

ドレスシーンにおいて、最もフォーマルなデザインである内羽根ストレートチップデザインは、ビジネスだけでなく、冠婚葬祭などのあらゆるシーンの足元に最適と言えるでしょう。

また、アッパーに使われているキメ細かい上質なカーフレザーは、上品な深い光沢が程よく主張するため、エレガントな表情を堪能できます。

diplomat(ディプロマット)


引用british-made.jp

ディプロマットは、模様のように描かれた穴飾りの“セミブローグ”と内羽根式が特徴の、遊び心あるドレスシューズです。

モデル名の「ディプロマット」は「外交官」という意味で、英国の外交官たちが好んでよく履いていたことから名付けられています。

スッキリとしたフォルムながら、セミブローグがもたらす華やかで優美な印象が靴全体をまといます。

また、インソールの中にクッション層が入っているため、足をしっかりサポートし、仕事で1日中履いても快適な履き心地を叶えます。

スーツスタイルを少し着崩したジャケパンスタイルにも相性抜群で、ドレスシューズの王道モデルとされています。

chetwynd(チェットウィンド)


引用british-made.jp

チェットウィンドは、装飾のあるブローグシューズの中でも、よりカジュアルさが増したウイングチップモデル。
「革靴の2、3足目にはウイングチップを」と、言われるほどの定番の形です。

つま先に施されたW字の装飾が特徴で、他モデルよりデザイン性が強いことがわかります。

また、チェットウインドはカジュアルさと装飾性が強いため、よりカントリーシューズに近い印象を与えます。
そして、そのカントリーエレガンス溢れる表情は、足元を一気にブリティッシュな雰囲気に。

華やかさや、ドレスカジュアルシーンでの相性を重視する方におすすめです。

Ryder(ライダー)


引用british-made.jp

ライダーは、リラックス感のあるチャッカブーツです。
Church’sのカジュアルラインの中でも、定番かつ名作として一部のファンを魅了しているモデルです。

様々なモデルが展開されているライダーシリーズですが、1番有名なのはスエードを採用したモデルでしょう。

クラークスのデザートブーツでも有名なチャッカブーツですが、ライダーはよりドレスライクなすっきりとしたフォルムに仕上げられています。

リラックス感のある履き心地と余裕のあるスッキリとしたルックスは、休日用の革靴としても最適です。

買取、中古相場について

ここまで、Church’sというブランドの魅力についてお話してきました。
ここでは、中古相場について少しだけお話していきます。

シューズの高級メーカーの一つに数えられるブランドだけあって、Church’sは概ね中古市場で高い評価を得ているブランドといえます。

上質な素材を使用していることもあって、しっかりと日頃のお手入れをしていれば、2人目のオーナーに渡った時にも十分に使っていけるのが魅力です。

しかし、やはり中古市場を見ると状態のあまり良くないものが安価で売られているのも見受けられます。

シューズ類は特に状態への評価がシビアで、評価額が下がる一番の要因が、使用感やダメージにあることが多いです。

お手持ちのシューズをいつか手放す予定がありそうであれば、日頃のお手入れに気を配ることで強気のお値付けでの売却が可能となります。

また、購入の際にもあまりにも安いものを選んでしまうと、状態が悪くてそもそも履くことが出来ない…と言うことにもなりかねませんので、購入前には特に注意して写真などから状態をチェックするのがおすすめです。

KLDでも強気のお見積りが可能なブランドです。

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ここまで読んでくださった方へ

ここまで読んでくださり、ありがとうございました。

上質な素材を使用した高級靴メーカーとして愛されるChurch’s。

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