Crockett&Jonesってどんなブランド?|クロケット&ジョーンズ


Crockett&Jones公式Instagramより引用 instagram.com

こんにちは。ブランド古着買取専門店KLDです。

「10年以上愛用しても常に良いと言われ続ける靴を作る」という強いコンセプトのもと、履きやすさと美しさを兼ね備えたこだわりの革靴を作り続けるブランド、Crockett&Jones(クロケット&ジョーンズ)。

今回は、

  • Crockett&Jonesとは
  • デザイナー
  • ブランドの特徴
  • 定番・人気モデル
  • 買取について

という形でお話していきます。

Crockett&Jonesが気になっている!という方はもちろん、Crockett&Jonesの買取についてお話もしていきますので、既にアイテムをお持ちで売却をお考えの方にも、ぜひご覧いただきたい記事となっています。

Crockett&Jonesとは


Crockett&Jones公式Instagramより引用 instagram.com

Crockett&Jones(クロケット&ジョーンズ)は、1879年にイギリスのノーサンプトンで、チャールズ・ジョーンズさんとその義理の兄弟ジェームズ・クロケットさんによって立ち上げられた高級革靴ブランドです。

イギリスの代表的な革靴ブランドとして、140年以上の歴史を誇り、映画「007」のジェームズ・ボンドが着用していることでも有名です。


ジェームズ・ボンド 引用 otokomaeken

今でこそ名のある世界的なブランドですが、もともとは下請けの製造メーカーでした。

同国の老舗ブランド「John Lobb(ジョンロブ)」や「GEORGE CLEVERLEY(ジョージクレバリー)」など、他社の高級革靴を作るメーカーとして大評判でした。

その活躍から、1990年にはイギリスでの輸出貢献が認められ、名誉ある”クイーンアワード”を受賞しています。

そして1997年、ロンドンのジャーミンストリートに初ショップをオープンし、製造メーカーとしてではなくブランドとして、その名を世界中に広めるきっかけとなりました。

現在は、4世代目社長ジョナサンジョーンズ氏が経営し「10年以上愛用しても常に良いと言われ続ける靴を作る」と強く宣言。

確かな品質と伝統を守り続けながら、未来へも履けるシューズとして進化をし続けている革靴ブランドです。

デザイナー

Crockett&Jonesには特定のデザイナーは存在せず、熟練の職人たちによって作られています。

そのためこの章では、Crockett&Jonesを立ち上げたチャールズ・ジョーンズさんについて詳しく解説していきます。

チャールズ・ジョーンズ


左/クロケット氏 右/ジョーンズ氏 引用 begin

チャールズ・ジョーンズさんは、イギリスの靴産業に多大な影響を残した存在として知られています。

彼は3世代にわたる靴職人の家系に生まれ、幼い頃から靴作りに触れて育ちました。

そのため、若くして靴職人としての道を歩み始め、特に革を裁断する「クリッカー」としての技術を身につけていきました。

1873年、チャールズさんは同じく靴産業で働いていたアニー・マーシャルさんと結婚します。

アニーさんは靴の仕上げ工として働く熟練工でした。
この結婚は、後のCrockett&Jonesにおいて重要な出来事となります。

というのも、アニーさんは後にチャールズさんの共同創業者となるジェームズ・クロケットさんの妹だったのです。


家系図 引用 Crockett&Jones

その後、1879年にチャールズさんは義理の兄弟となったジェームズさんと共に、Crockett&Jonesを設立します。

創業時の資金は100ポンドの助成金のみでした。
イギリス・ノーサンプトンのエクセター・ロードに最初の工場を構え、20人の従業員とともに事業をスタートさせました。

チャールズさんは会社の基盤作りにおいて、家族の力を積極的に活用。
創業当初から2人の兄弟と妹、そして妻のアニーさんを雇用し、強固な家族経営の体制を築き上げました。

事業は順調に発展し。1890年代に入るとさらに成長を遂げ、より大きな生産拠点が必要となりました。

そこで、マギー・ストリートに新工場を建設し、移転を実施。
この工場は現在も同社の主要生産拠点として稼働を続けています。


マギー・ストリートの工場 引用 Crockett&Jones

また、この時期には息子のフランク・ジョーンズさんも事業に参画し、会社の成長に貢献していきました。

チャールズさんの最大の功績は、伝統的な靴作りの技術を継承しながら、近代的な製造業として成功する事業モデルを確立したことです。

彼が築いた家族経営の精神と質の高いもの作りへのこだわりは、現在のCrockett&Jonesの企業文化の基盤となっています。

ブランドの特徴

Crockett&Jonesの特徴は以下の3つです。

  • 世界最多のラスト(木型)数
  • 伝統的な技法と現代の技術を融合させた靴作り
  • 高品質な素材の使用

それぞれ詳しく解説していきます。

世界最多のラスト(木型)数


引用 Crockett&Jones

Crockett&Jonesは、世界のシューメーカーの中で最も豊富なラスト(木型)のコレクションを持つブランドとして知られています。

同社は現在、200種類を超えるラストを保有しており、この数の多さは他のシューメーカーと比べても圧倒的です。

ラストとは、靴の製造過程で使用される足型のことで、靴の形状や履き心地を決定する重要なパーツです。
この豊富なラストは、長年にわたって培われてきた同社の技術力と経験の表れといえます。

代表的なラストとしては、セミスクエアトゥで人気の高い「337」や、シャープなデザインが特徴の「348」、そして日本人の足に合う「375」などがあります。


「337」引用 Crockett&Jones

これほど多くのラストを持つことで、Crockett&Jonesは世界中の顧客の多様なニーズに応えることができているのです。
なぜなら、足の形は人それぞれ異なりますが、豊富なラストのバリエーションにより、より多くの方に快適な履き心地を提供できるからです。

また、豊富なラストは、セレクトショップや百貨店からの別注モデル製作にも役立っています。
さまざまな要望に柔軟に対応できる技術基盤があるからこそ、独自のデザインや仕様を持つ特別なモデルの製作も実現できているのです。

また、時代のニーズに合わせて新しいラストの開発も継続的に行っています。
伝統的な靴作りの技術を守りながらも、現代の顧客の要望に応える新しい形状を提供し続けているのです。

このように豊富なラストを持つことは、Crockett&Jonesの「自分に合う靴が必ず見つかる」というブランドの評価にもつながっています。
顧客一人一人の足に最適なフィット感を提供できる技術力は、大きな魅力となっているのです。

伝統的な技法と現代の技術を融合させた靴作り


引用 Crockett&Jones

Crockett&Jonesの靴作りは、伝統的な技法と現代の技術を組み合わせた職人技の結晶です。

一足の靴を完成させるまでに、約200もの工程と8週間から10週間という時間をかけ、熟練の職人たちが丁寧に作り上げていきます。

同社が採用する「グッドイヤーウェルト製法」は、靴作りの中でも最も高度な技術を要する製法です。

この製法では、アッパーレザー(甲革)、ライニングレザー(裏革)、ウェルト(返し)を丁寧に縫い合わせ、その間にコルクを詰めてからアウトソール(底材)を縫い付けます。

そして、この複雑な工程により、履くほどに足に馴染み、長く愛用できる靴が生まれるのです。

また、素材選びにも一切の妥協はありません。

世界中から厳選された最高級の革は、自然光が射し込む北向きの窓際で「クリッカー」と呼ばれる熟練職人によって入念にチェックされ、裁断されます。


クリッカーによるチェック 引用 Crockett&Jones

このように一枚の革から最適な部分のみを使用することで、美しく耐久性のある靴を実現しているのです。

さらに、革に蒸気を当てて木型に馴染ませる専用のスチームルームを設けるなど、独自の設備も充実させています。
これにより、革本来の特性を最大限に引き出しながら、高い品質を保つことが可能になっています。

Crockett&Jonesでは、メインコレクションに加え、より高級な素材と繊細な仕上げを施した「ハンドグレードコレクション」も展開。

このように、異なる価値を持つ商品を提供することで、より多くの愛靴家のニーズに応えているのです。

このような丁寧な靴作りによって、Crockett&Jonesは長年にわたって世界中の多くの人々から高い評価を得ています。

高品質な素材の使用


引用 Crockett&Jones

Crockett&Jonesは、若い牛から採取される上質なカーフレザーを革材として使用しています。
中でも生後3ヶ月以内の子牛から得られる「ベビーカーフ」は、その柔らかさと肌触りの良さから、最高級素材として高い評価を受けています。

また、靴底の素材と仕上げにも徹底的なこだわりが見られます。
ハンドグレードコレクションでは「ヒドゥンチャネル」という特殊な製法を採用し、靴底の縫い目を見えないように処理しているのです。
具体的には、靴底を貼り付けた後に外周をめくり、溝を彫って糸を通してから元に戻すという手の込んだ技法です。

さらに、オークバークレザーソールと呼ばれる特別な底材も使用されています。
これは、樫の木の樹皮から抽出したタンニンでなめした革を、1年かけて生産した素材です。


引用 Crockett&Jones

インソールにも一切の妥協はありません。
ハンドグレードコレクションでは、全敷きの高級インソールを採用することで、履き心地の良さを追求しています。

そして、一足の靴を作るために使用される部材は約200にも及び、それぞれが厳選された高品質なものばかりです。

このような素材へのこだわりは、グッドイヤーウェルト製法と組み合わさることで強度が増し、長期間使用できるより優れた靴を生み出しています。

そのため、Crockett&Jonesの靴は10年以上愛用しても魅力の色褪せない製品として、世界中のファンから支持され続けているのです。

定番・人気モデル

ここからはCrockett&Jonesの定番・人気モデルを5つ紹介していきます。

Crockett&Jonesが気になっている方は、ぜひ参考にしてください。

AUDLEY(オードリー)


引用 crockettjones-store.com

まず最初は、数多くのシリーズの中でも国内で人気ナンバーワンの「オードリー」をご紹介します。

ブランドの高級ラインである「ハンドグレードコレクション」としてラインナップされています。

デザインは、革靴のスタンダードであるストレートチップ。
つま先に横一文字の線が入っているのが特徴です。

1番の魅力はなんと言ってもこのエレガントな見た目。
少し長めのノーズと丸過ぎず尖過ぎないセミスクエアトゥが、絶妙なバランスです。

また愛用者がこぞって評価するのは、足馴染みの良さです。
きめ細かさと柔らかさがある最高級の革素材「カーフスキン」を使うことで、履くほどにフィット感が増します。

こだわりは底部分のソール素材にもあります。
使っているのは「オークバークソール」で、製造に1年程かけて丁寧になめしを行う上質な革素材です。

年月を掛けることで繊維が密になり、高い耐久性と屈曲性を生み出します。

ビジネスからオケージョンまで幅広いシーンで活躍できるオードリーは、革靴初心者にもおすすめのシリーズです。

BOSTON(ボストン)

引用 frame.jp

次に、ブランドの中でも不朽の名作と言われるほど最も有名なローファーである、メインコレクションの「ボストン」をご紹介します。

靴紐はなく、サドル(甲の部分の装飾)が付き、切れ込みの入ったローファー代表と言われるデザインの「コインローファー」です。

ボストンは、アッパー(甲の部分)の素材によって表情は異なり、個性が楽しめます。

光沢感のある”キャバルリーカーフ”なら上品な印象。
樹脂でコーティングが施されているので、水や汚れに強く手入れがしやすさがメリットです。

毛足の立った素材感のあるスエードなら、印象はカジュアル。
皺が入ったカントリーカーフならまた違った豊かな表情です。

どの素材も上質なカーフレザーで、非常に柔らかく足にフィットする感覚です。

また、日本人の足型を考慮してリニューアルした「ボストン2」は特に人気で、横幅と甲が高くゆったりと快適な履き心地をしています。

普段のファッションをドレッシーに、スタイリッシュなファッションに抜け感を、ファッションとしての応用力の高さも魅力です。

CHERTSEY(チャートシー)

引用 e-begin.jp

60年以上愛されている大定番のチャッカブーツといえば「チャートシー」。
メインコレクションのシリーズです。

ブランドの人気上位を争う代表モデルで、1960sに開発されてから今に至るまで、ロングセールスを続ける名靴といわれています。

チャッカブーツはカジュアルブーツの代表格でくるぶしを覆うくらいの丈に、ボリュームのあるクラシックなラウンドトゥのデザインが特徴的。

また若干低めの甲やスッキリとした後ろ姿、2つ穴のハトメのデザインも効いてスポーティな見た目です。

素材は、きめ細やかで足当たりの柔らかいイギリス産のカーフスエードです。
その中でも特に毛足が短く、良質な高級素材を使用しています。

縫い目はピッチが細かく均一で丁寧な作りに。
このような素材と作りの良さで、上品な雰囲気が加わってます。

また、ソールは、滑りにくく耐水性の高いラバー素材のダイナイトソールを使用。
ほどよい厚みはありますが、上品なチャートシーの魅力を損なうことなく、実用性を高めています。

スポーティさとエレガントさのバランス感が優秀なチャートシーは、秋冬シーズンの定番ブーツとして大活躍するでしょう。

SEDGEMOOR(セッジムーア)

引用 frame.jp

「セッジムーア」は、装飾が一切無いシンプルな顔つきのプレーントゥ。普遍的なデザインゆえにスタイルを選ばず、様々な着こなしに対応する守備範囲の広さが最大の魅力といえます。

日本では、従来の型をベースに踵部分のホールド感がよりアップするよう日本人向けにブラッシュアップされた「セッジムーア3」が評判です。

つま先は少し高さがあるぽってりとしたラウンドトゥが、程好いボリューム感。
ペンブローク同様のストームウェルトで防水性もあります。

また、外羽根式のハトメと、グリップ力の高い歩き易さを考慮したラバーのダイナイトソール仕様です。

ウェルトとハトメ、ソール、どれも実用性の高い仕様を採用していることから、守備範囲の広さが魅力である理由がわかります。

セッジムーアは、定番ワードローブに加えるにふさわしいベーシックな1足です。

HIGHBURY(ハイバリー)


引用 frame.jp

最後は、映画007シリーズ最新作「No Time To Die」で、ジェームズボンドが履いていることから高い知名度で、ファンも多い「ハイバリー」を紹介します。

3穴のハトメでつま先に向かって細くシェイプしたモダンなフォルム。
外羽根のハトメの形がV型になっていることから「Vフロント」と呼ばれ、ヨーロッパでも大変人気のあるモデルです。

またハトメは外羽根ながら、エッジの効いたスクエアトゥとのバランスで、非常にドレッシーな佇まいをしています。

ロングノーズと装飾の一切無いシンプルなプレーントゥが特徴的。ソールはラバーを採用しています。

新たに開発された「シティソール」を採用している物もあり、ダイナイトソールの厚みをさらに抑えたボリューム感でドレスシュースと好相性。
レザーソールのようなシャープな見た目ながらも、しっかりとしたグリップと快適な履き心地を実現しているソールです。

潔いほどのシンプルなデザインは、フォーマルからビジネスまで幅広く使える万能さです。

さらにシャープで上品な見た目ながらも、ラバーソール仕様で耐久性にも優れている安心感。
ジェームズボンドが愛用するのも納得の1足です。

買取、中古相場について

ここまで、Crockett&Jonesというブランドの魅力についてお話してきました。
ここでは、中古相場について少しだけお話していきます。

「10年以上愛用しても常に良いと言われ続ける靴を作る」というポリシーの通り、Crockett&Jonesの長く愛用できる上質な革靴のラインナップは、中古市場でも安定の評価で取引されています。

今回ご紹介した定番、人気モデルなどは、状態の良いものであれば強気のお値付けでの売却が可能かと思います。

しかし革靴は比較的状態をシビアに見られやすい商材ではありますので、日頃のお手入れをしっかりしておく事がポイントとなります。

革が極端に乾燥していたり、ソールが減りすぎているものなどは評価が下がりやすいので注意が必要です。

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ここまで読んでくださった方へ

ここまで読んでくださり、ありがとうございました。

イギリスで生まれ、140年以上の歴史と家族経営を守り続けるCrockett&Jones。

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