服が可愛いおすすめホラー/スリラー映画5選


引用crank-in

こんにちは。ブランド古着のKLDです。

夏だけとは言わず、1年中いつでも観たいのが怖い映画。
今回は、KLDの中でも屈指の映画好き査定士さんに聞いた、服がお洒落なホラー/スリラー映画をご紹介します。

ミッドサマー


引用styleofnorth

あらすじ

アリ・アスター監督による、2019年公開のホラー映画。

家族の悲惨な死に直面し、失意の最中にあった主人公・ダニー。

そんな中、ダニーは彼氏であるクリスチャンとその友人たちと共に、スウェーデンの小さな村「ホルガ村」で行われる90年に一度の祭りに参加することに。

最初は平和に見えた村の共同体が次第に不気味な違和感を帯び、彼女たちは次々と恐ろしい儀式に巻き込まれて行く…

不穏で暗いトーンの冒頭から一転、ひたすら明るい夏至の日光の下で行われる惨劇が印象的な作品。

“怖さ”もあるが、何とも言えない“気持ち悪さ”も感じられるカルト村の描写が秀逸です。

この服が素敵

とにかくホルガ村の伝統的な服装が可愛い今作。

村の女性は皆、白いコットンに赤と青の刺繍のワンピースやセットアップを着ており、男性は同様の刺繍が施されたセットアップを着ています。

人ごとに微妙に刺繍の柄が異なっているのも可愛く、どんな意味が込められているんだろう?と気になります。

花や緑の色彩の鮮やかさも印象的で、花冠をかぶって踊るシーンには独特の美しさがあります。(画面が綺麗なほどに映画自体の不気味さが増すのも素敵。)

とくに作中に登場する重要な人物、村の娘であるマヤは北欧の妖精のような金髪碧眼の美しさ。
しかしその中にも微妙な気持ち悪さが漂っているのが何とも印象深いキャラクターでした。

また、村人の装束とは別に、終盤に出てくるクマのコスプレ姿のクリスチャンも何ともキュートでした。
秋冬のファー使いの参考にしたくなりますね。

アングスト/不安


引用crank-in

あらすじ

1980年にオーストリアで実際に起こった殺人鬼ヴェルナー・クニーシェックによる一家惨殺事件を映画化した実録スリラー。
ジェラルド・カーグル監督による1986年の作品。

刑務所から出所したばかりのシリアルキラーの男が、抑えきれない殺人衝動に駆られ、無差別にターゲットを探す。
ある家に侵入し、そこに住む一家を次々と襲撃するが…。

男の狂気と焦燥がエスカレートする様子をリアルかつ冷酷に描き、視聴者を不安と緊張に陥れるカルト的作品。

83年の映画ながらカメラワークが秀逸で、「これどうやって撮ったの?」というようなショットが多数あるのも魅力。
クラウス・シュルツによる音楽も非常に格好いいです。

この服が素敵

男が侵入する一家の娘、シルビアの服装がとにかく可愛い今作。

シルビアの衣装は1パターンしかなく、シンプルなコーディネートですが、膝丈のデニムスカートとネイビーの薄手のニットがむしろ今っぽくて素敵。

登場シーンで着ている肩パッドしっかり目のデカいコートもいかにも80sっぽくて可愛いし、前半でかけているアラレちゃんライクなデカメガネが非常に似合っていてめちゃくちゃ可愛いです。

また、主人公のジャケパンスタイルもなかなか素敵で(長身の病的イケメンだからという面もあるかもしれませんが…)、映画の冒頭で着ているネイビーのベロアっぽい生地のジャケットがとくに素敵です。

終盤で着ている白いタキシードのジャケットを急いで着た感じのコーディネートもちぐはぐでなかなか可愛いですね。

CURE


引用shochiku

あらすじ

黒沢清監督による、1997年公開のサイコスリラー映画。

刑事・高部は、奇妙な連続殺人事件を追うが、犯人たちはそれぞれ犯行後に動機や記憶がないことに気付く。

捜査を進めるうちに、彼は人々に催眠をかけ、無意識に殺人を行わせる謎の男・間宮にたどり着く。
しかし間宮の催眠術により、事件は次第に高部自身の精神にも影響を与え、現実と狂気の境界が曖昧になっていく…

終始不気味な緊張感の中で繰り広げられる、黒澤清監督のホラー的な雰囲気も味わえる一本。

この服が素敵

犯人・間宮の着ているケーブル編みのニットが印象的な今作。

97年の映画ですが、この大きめのサイズ感といい、しっかりとした生地感といい、むしろ今っぽい魅力があります。

パンツはすっきりとチノパンで、取調室のシーンでは茶色いブーツに裾をインしているのが何ともおしゃれでした。
このコーディネートの上にダボっとしたコートを適当に羽織っている姿も良かったです。

間宮とは別に、主人公・高部の友人である佐久間の服装も素敵でした。
しっかりしたツイードっぽいジャケットと、白いシャツの襟を立てたスタイルがなかなか攻めています。

佐久間の服装は全体的におしゃれな感じで、後から出てくる若干バブアーっぽいジャケットや太めのチノパンスタイルなどもとても良かったです。

ローズマリーの赤ちゃん

引用filmarks

あらすじ

ロマン・ポランスキー監督による1968年のホラー映画。

若い夫婦、ローズマリーと夫ガイは、ニューヨークの古いアパートに引っ越す。
隣人の老人夫婦と親しくなるが、彼らの行動には奇妙な点が多く、徐々に不信感を抱くローズマリー。

やがてローズマリーは妊娠するが、周囲の人々が妊娠を異常に気にかけるようになり、さらに不安に駆られていく。

出産が近づくにつれ、夫を含む周囲の人々が悪魔崇拝に関わっていることに気づき、ローズマリーは自分の子供が悪魔の子であると疑い始める。

この服が素敵

全編通して、とにかく全部の服が可愛いと言っても過言ではないこちらの映画。

いかにも60年代らしいミニスカートルックを中心として、ローズマリーの毎日変わるファッションを(映画の雰囲気は不穏ながらも)存分に楽しめます。
なんとその数56着だそうです。

妊娠し、お腹が大きくなるにつれてやつれていくローズマリーが痛々しいですが、ファッションはどんどん可愛くなっていき、複雑な気持ちに…。

中盤あたりで「ヴィダル・サスーンで切ってもらったの」と言って披露されるショートカットも実にキュートで、色々なバリエーションの帽子もとてもよく似合っていました。

シャネルの代表的なバッグである『マトラッセ』の前身モデルである『2.55』が効果的にコーディネートに組み込まれているのも印象的。

この映画はファッションデザイナーにも愛されており、Miu Miuの2006AWシーズンでは、ランウェイのBGMとして曲が使用されていたり、ジョナサン・ウィリアム・アンダーソン(JW Anderson/LOEWE)も、この映画が好きだと公言する一人です。

シャイニング

引用fragile-osaka

あらすじ

スタンリー・キューブリック監督による1980年公開のホラー映画。

作家ジャック・トランスは、冬季閉鎖されるコロラド州のオーバールックホテルの管理人として家族と共に滞在する。

しかし、孤立した環境の中でジャックは次第に正気を失い、それに加えてホテルに潜む超自然的な力に影響され、狂気に陥る。

また、息子ダニーは『シャイニング』という特殊能力を持ち、ホテルに潜む恐怖を感じ取るように。

やがてジャックは家族に危害を加えようとし、物語は狂気と恐怖に満ちた展開を迎える。

この服が素敵

トランス一家の服装がとにかく可愛い今作。

妻であるウェンディの服装は特に可愛いものが多く、閉鎖されるホテルの中で家族だけで過ごすというのに、毎日お洒落をして過ごしているのが素敵すぎます。(自分だったらスウェットで毎日過ごしてしまう…と思いながら観ていました。)

特に可愛いのが、夫・ジャックの狂気が見え始めるシーンで着用しているコーデュロイのワンピーススタイル。

パフスリーブの袖を捲ってポケットに手を入れながら部屋に入ってくるシーンでは、ビビッドな色のブーツが目立っていました。

他にもネイティブ・アメリカンの文化を思わせる柄のアイテムなどが度々登場するのもポイント。

イラストにある黄色いジャケットも良かったですし、序盤のチェックのエプロンワンピースのウエスト部分にネイティブ柄のベルトを配置したコーディネートも素敵でした。

息子・ダニーの服装も子供らしい可愛さがよく出ていて、セーターのバリエーションがとくに良かったです。

後半などは非常に緊張感のある映画ですが、ぜひ服装にも注目していただきたい一本です。

ここまで読んでくださった方へ

ここまで読んでくださり、ありがとうございました。

怖くて緊張感のあるホラーやスリラー映画も、ファッションという観点で観るとまた違った魅力が感じられますよね。

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